イージス艦的生活(最強SMA女性の場合)

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近江の田中あかりさん。
SMA1型という神経難病でほとんど身体が動きません。
身体は動かないけど,ベッドごと動いてどこにでも行きます。
そういえば,直近に会ったのはディズニーシーでしたね!

人工呼吸器をつけたエベレスト登山者 (2016年9月13日)

先日はUSJに行ってフランケンシュタインのペインティングをしたそうで,ほんと人生を楽しんでいます。
そんなあかりさんの生活環境はこんな感じです(上の写真)。
ざっと見ただけでディスプレイは4つ。
地デジも入れたら,5つ。
まるでイージス艦の戦闘指揮所のようです。

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イージス艦は,人類のテクノロジーの粋を集めた戦闘艦です。
お値段もすごい。
たとえば,日本の「こんごう」1隻の値段はなんと1,400億円ほどだそう。
あのスカイツリーの総工費が650億円ってことを考えれば,なんとたった1隻でスカイツリー2本分です。
もちろん,単純に比較できるものではありませんが,極めて高額なのはたしか。
それだけ,特殊な船なのです。

なぜそんなに高額なのか。
それは,人類の持っているさまざまなテクノロジーをつぎ込んでいるからに他なりません。
「一番高いもんもってこい!」状態です。

いかんせん,イージス艦が相手にするのは,超高速のミサイルやら戦闘機。
どんなに強力な機関銃や大砲があっても,人間の操作能力で破壊できるものではありません。
イージス艦は,人間には見えない距離で,そして見えないほど速いターゲットを同時にたくさん破壊しないといけないのです。
つまり,「破壊する」という目的において,人間の活動能力を最大限度に高めるテクノロジーをイージス艦が持っています。
これにより,人間は機械の力を借りて,これまで撃墜不可能とさらたミサイルや戦闘機を破壊することができるようになったのです。

ひるがえってあかりさんの戦闘指揮所。
いや,生活環境。
破壊目的の道具は何一つありませんが,コミュニケーションを支援するためのテクノロジーが集まっています。
視線入力装置・パソコン・iPadやレッツ・チャット。
インターネットにつないで,FacebookやLINEも楽しんでいます。
ちょっと前までは野球のペナントレースに夢中でしたね。
最近では,パソコンでのお仕事もはじめました。

身体はほとんど動かなくてもテクノロジーがカバーしてくれています。
あかりさんのベッドは,平和利用のイージスシステムを搭載。
インターネットとちょっとだけ特別な機器を駆使して,世界とつながっているのです。

あ,先日訪問したとき,「Facebookが変なんですよ~」とお母さまの嘆き。
よく見てみると,たしかに一見英語のような,いや何だか分からない言語設定になっています。
どうやらオランダ語。。。
なぜそうなったのかはわかりませんが,日本語設定でないのは確か。
これでは,イージスシステムがうまく機能しません。
設定変更で無事日本語に。

ただ,日本語には2つあって日本語(関西)というものが!
あかりさんは,迷わず日本語(関西)を。
Facebook,なかなか遊び心がありますね。

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