指先が開く世界(全盲の大胡田弁護士)

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「Kさんの司法試験受験を応援する会」 の大きな第一歩となりました。
今年の4月,パナソニックのMさんやICT救助隊からの紹介で知ることとなったKさん(27歳)。

Kさんは,2年前の5月,一夜にしてたいへん重い身体障害者となりました。
合格が確実視されていた司法試験を2週間後にひかえて。。。

今,Kさんの人望とさまざまな「偶然」が相まって,彼の夢の実現に向けて大きな流れができつつあります。

2016年10月8日(土),全盲の弁護士大胡田誠さんにアドバスをもらいに行ってきました。
どうやって司法試験受けたのか?その特別措置は何だったのか? などなど。
小さなお子さんを持つパパ。
貴重な休日に対応していただきました。

こちらからの参加者は以下でした。

  • Kさんのお母さま
  • 大学時代の同級生Mさん(司法修習生・一橋大卒)
  • 中学時代の友人であるEさん(英語通訳者で議事録担当)
  • 島根つながりのI弁護士(石井法律事務所・山陰法科大学院卒)
  • 私(島根大学)

みなさんそれぞれの専門をお持ちですが,ボランティアでの参加です。
全盲の弁護士大胡田さんも。

人と人のつながりは実に不思議なものです。
まだ一歩も外出できない洋臣さんが多様な人々をつないでいます。

大胡田弁護士のコミュニケーション手段は会話以外は指先が外界とをつなぐ手段です。
そう,点字。
ただし,点字というのはビックリ人間的な指先のスキルを要求することは意外に知られていません。
私などは点字の識別は不可能。
4点だろうが6点だろうが,ただのブツブツにしか感じません。

この日,大胡田弁護士はブレイルメモを携えていました。
全盲の方がよく使う道具ではありますが,いつ見ても魔法のような方法です。
すべて指先の触覚だけで文字認識を行い,読み取り・書き込みを正確にこなすのです。
人間のポテンシャルは推定不可能。

もし,前知識として「点字」を知らなければ,こんな方法は「無理だ」と信じることができません。
おそらく,胡散臭い方法とさえ感じてしまうでしょう。

この前日,奈良で「指文字」を体験してきました。
これも指先が作り出す世界。
点字は存在が証明された客観的な方法ですが,「指文字」これから。
同じように認められた方法になれば,障害者の世界はずっと広くなることでしょう。
大胡田さんが指先のスキルで弁護士になれたように。

洋臣さんのお母さま,大胡田弁護士からご著書をいただきました。

全盲の僕が弁護士になった理由 (日経BP社)

お,ドラマにもなっているのですね。
ハングル字幕があるのは。。。

サインとともに「あきらめるな!」の直筆。
本の帯には以下の力強いことば。

困難と闘うすべての人へ

「だから無理」というより「じゃあどうする」のほうが面白い!

大胡田誠

すべてに共通しますね。

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