【統計 1/5】データを客観的に説明しよう(最小二乗法・R2乗など)

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私たちは、わかりやすく可視化されていないと理解がむずかしい傾向があります。

養護学校や特別支援学校の教諭でも、コンピュータを使った取り組みなのに結果を記録しない、たとえ記録しても適切な処理を行わずに、やりっぱなしになっている例をたくさんみてきました。

ここでは、もっとも初歩的な記録の扱い方を示します。

この実習に必要なデータを以下からダウンロードしてください。

どのようなゲームであっても、使用後に記録が残るものは、日付とともに整理して保存しておくべきです。スマホで写真や動画を撮ってもいいでしょう。数値であればその後の統計処理により、客観的な情報が抽出できます。

いずれも、保護者や関係者に対して説得力のある情報として提供できますし、研究会や学会でも発表しやすくなります。

下の表は20回分の風船割りゲームの成績例で、値は風船を割った得点です。確かに回数ごとに得点は上がっていますが、統計的な処理をしないと、どの程度上がっているのかは感覚的にしか表現できません。

グラフを生成して、回数に応じてどうのように得点が変化しているかを確認してみましょう(下図)。表計算ソフトを使えば簡単です。

ここでは、散布図としてグラフを生成し、さらに、直線を付加してどの程度得点が上がっているのかも図示します。

この直線は、最小二乗法による近似直線といい、表計算ソフトが自動的に計算して表示してくれます。

図中にある一次式は、この直線の式ですから、傾きが得点向上度合いを示すことがわかるでしょう。

R2 (0~1.0)は、この直線の精度を示します。点がバラバラだと値が小さくなり、直線的に並んでいると値は大きくなります。0.5以上だと精度がよいとされており、今回は、0.56なのでおおむねよい値です。

風船割りの得点を統計的に処理すると、直線の傾きが正を示しR2が0.5以上なので、成績向上が統計的にも明らかになりました。このように、客観的に結果を示すことはとても大事です。

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