【NEON】メガネ型にもゴーグル型にも変身できる視線入力装置
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この日本で「視線入力装置」といえば、Tobii社かナック社ものがよく知られています。ディスプレイに装着するタイプ(非接触型)や、人に装着するタイプ(接触型)などさまざま。特に、Tobii社の装置は、研究用途から福祉教育用途まで、実に幅広く使われています。
かれこれ、10数年はこの状況は変わりません。
しかし、ここに来て新しい流れが!
接触型の装置として、斬新な製品が登場したのです。
その名はネオン。
開発したPupil Labs社は、ドイツの会社で2014年に創業された新しい会社です。
ネオンは、メガネフレームに装着できる視線入力装置。鼻パッド部分が装置のモジュールになるようで、形次第では自分のメガネにはもちろん、ゴーグルや3Dプリンタで作ったフレームにも取り付けられるものです。
Tobii Pro グラス3 もメガネタイプの製品です。性能や対応アプリもすばらしいので、ネオンがそのまま代替するものではありませんが、ネオンはフレームを変更できるのは大きなアドバンテージでしょう。
向こう1-2年で、Pupil Labs社の製品を目にすることが増えてきそうです。
https://pupil-labs.com/products/neon/
特徴としては、公式HPを見るかぎり以下でしょうか。
- モジュールタイプの装置 → フレーム自由に変更できる
- 機械学習による視線推定 → 精度がどんどん向上する?
- クラウド型のAPI活用 → どんどん機能アップ!
- 記録分析アプリ → 便利なアプリがそろっている!
- キャリブレーションフリー → キャリブレーションすれば精度アップ
キャリブレーションなしでもそれなりの精度が出るのは、重度障害児が使う際にはうれしい仕様。APIもあるので、アプリは自由に作れそうです。
製品展開もユニークで興味が惹かれるものとなっています。下記の製品一覧をご覧ください。用途によって、さまざまなフレームが用意されています。
https://pupil-labs.com/products/neon/shop
現状ではやや高価な5,900ユーロ。日本円で約94万円。関税や送料入れると、100万円といったろころでしょう。
接触型の装置は顔と一緒に動くことから、提示装置はディスプレイに限らず、空間全体が対象になります。視線情報を他の端末で確認すれば、空間自体がディスプレイに!
空間にあるものをどのように見ているのかを、第三者がわかりやすくなるのです。たとえば、ネオンを装着した重度障害児と買い物に行ったとき、何が欲しいのかを視線を確認できます。
もちろん、プライバシーには配慮しないといけませんけどね。
なんだか、2013年にローコストの視線入力装置 EyeTribeが登場したときのワクワク感と似ています。この流れで、Tobii社が格安のTobii Pro グラスのようなメガネタイプの装置を出してくれるのではないかと、ちょっと妄想してしまうのです。