究極の視線入力装置 Tobii Pro グラス3
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2020年現在,もっとも進化した視線入力装置は,間違いなく Tobii Pro グラス3でしょう。
視線入力装置は接触型と非接触型に大別でき,ローコスト視線入力装置やその他教育福祉系で使われるものはほぼすべて非接触型です。
非接触型はディスプレイ側に取り付けるので,人間の動きに対して弱い傾向があります。何より,ディスプレイの範囲しか視線を計測できないので,実空間からすればごく一部の領域にしか適用できません。
言うまでもなく,人間は360度の範囲で視線を動かしますから,ディスプレイのみというのはあまりにも狭すぎます。
いわゆるメガネ型の接触型視線入力装置は,実空間すべてが計測範囲になります。装置には,加速度センサなども内蔵されているので体の動きも計測できます。
つまり,Tobii Pro グラス3 を使えば,実空間がすべてディスプレイになるといってもいいのです。アトテーゼで不随意運動が大きい人でも使いやすいはずです。
こちらに,APIの仕様が記されています。実に高機能!
高機能でありながら,現状では研究目的でしか使われていません。何しろ,200万円はくだらない製品なので,それを教育福祉に応用しても使える人は限られます。
でも,今のローコスト視線入力装置も10年前は100万円以上もしました。大事なのは,すでに夢のような技術が実用化されているということです。あとは,福祉教育用としても使いやすいように低価格化を待ちましょう。これまでの経緯をみれば,こういった装置は必ず価格が下がりますから。
切り口を少し変えれば,AR・MRやVRも期待の持てる製品です。
これらにはたいてい視線計測機能が実装されているからです。価格も Tobii Pro グラス3 にくらべれば一桁安いです。
ただ,まだまだ実験的な製品が多いので,すぐに実用するのは難しいかもしれません。これからに期待して情報を集めてもいいですね。