特別支援教育業界の「ICT」の定義?
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ここ数年,特別支援教育を垣間見る機会が増えています。
そんなこともあり,教諭のみなさんの言う「ICT」に違和感を感じることが多々あります。
原因は,どうやら特別支援教育の世界では『電気で動かしている道具を「ICT」と認識している人が多い』ということ。
「ICT」は,言うまでもなく「情報通信技術」。
何らかの通信やコミュニケーションを伴うことが前提の技術であると言えるでしょう。コミュニケーションには,人と機械・機械と機械さらには人と人をつなぐ機械という側面があります。
一般には,スマホ・パソコンがICTのど真ん中。産業界では,クラウドやIoTなどかもしれません。いずれも,通信が行われることには違いありません。
つまり,ICTには何らかのコミュニケーションやインタラクション(相互作用)が発生しているはずなのです。
それがどうして,特別支援教育ではスイッチで使えるように改造したおもちゃや,ラッチ&タイマーがICTにくくられることがあります。いずれも,それ単体ではコミュニケーションやインタラクションをもたらしません。
スイッチ動くようにしたジューサーがICTなんですかね。
「スイッチ」のように分野が違えば用語の定義は異なってもいいとは思いますが,あまりにも他の分野と違うのはどうでしょう。
他分野に軸足のある人は,私のように違和感を感じている人は少なくなかもしれません。
斜に構えて想像するに,特別支援教育では「機械化」が産業界より50年は遅れていることもあり,電気仕掛けであるだけでテクノロジーを活用していると感じてしまうのでしょう。
子どもたちはいずれ学校を卒業します。
学校の常識だけを刷り込まれてしまっては,社会で生きてゆくのに不都合が多すぎます。だから,学校での「ICT」も社会一般の常識からみて違和感のないようにしておいた方がいいと思うのです。