「大東亜共栄圏」で迎える終戦記念日

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シンガポールのチャンギ空港からマレーシアのクアラルンプールへ。
こちらはまだ8月15日です。
今日は日本の終戦記念日。

終戦から遡ること4年。
1941年12月8日は真珠湾攻撃のあった日。
その日,それとほぼ同時にシンガポール攻略作戦が行われていたことはあまり知られていません。
この戦いで,イギリス海軍の旗艦プリンス・オブ・ウェールズが日本軍の航空攻撃によって撃沈されました。
その後,勢いに乗った日本軍はシンガポールの要塞を攻略し,シンガポール陥落となったのです。

今,シンガポールの中心部には,60mを超える「日本占領時期死難人民記念碑」がそびえ立っています。
日本によるシンガポール占領時は,主に華僑の人々が辛酸をなめました。
歴史学上さまざまな考察があるものの,この占領はイギリスによる植民地から解放される大きなきっかけになったのは事実でしょう。
これもやはり学校で教わることはありません。

シンガポール中心部からほど近いセントーサ島には,ユニバーサルスタジオをはじめ水族館や動物園があり,多くの観光客で賑わっています。
その島の西端にはシロソ砦があるのですが,ほとんどの観光客は立ち寄ることはありません。
全部まわるには大変なくらいの広い敷地に,かつての兵舎や砲台が今も残っています。
イギリス兵の日々の生活がわかるように蝋人形なども置かれ,まるでタイムスリップしたよう。
軍事費に巨費を投じるのは今も昔も変わらないようです。
そして,末端の兵士の苦労も変わらないのかもしれません。

破壊し合うために努力するよりも,創造の戦いで努力したいものです。

ところで,シロソ砦のある展示室には以下のメッセージが掲げられていました。
元シンガポール首相のリー・クワン・ユーの言葉です。

日本軍征服の教訓

同僚や私は若い時に第二次世界大戦や日本軍の占領を経験した世代です。そして日本軍や英国軍の誰も我々を小突き回したり蹴りまわしたりする権利はないと確信するようになりました。我々は自己統治ができ,自尊心をもつ国民になれる国で子供達を育てられると決意しました。

ただし,これは華僑(華人)としての立場が色濃いでしょう。

 

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