【祝・受賞】地方の支援学校教諭でもここまでデキる!
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第66回小児保健協会学術集会にて,共同研究者の支援学校教諭(43歳・女性)が「若手奨励賞」を受賞しました。
200を超える演題の中,10件ちょっとの受賞だったようです。それなりの倍率ですね。
受賞した支援学校教諭のブログは以下。
- 第66回日本小児保健協会学術集会に参加して。(とある教員の特別支援教育研究ノート)
当該学術集会は,医師をはじめ医療関係者が多く参加しており,学士相当の教諭はごく一部と思われます。
43歳でも「若手」ということから,集会の参加者層がわかります。つまり,医師はもちろん博士号を持った看護師等の参加者が多いのでしょう。
その状況で,支援学校教諭の研究が受賞したというのは大きな成果と言えます。
勝因は,研究デザインはさることながら,地道に取得した結果データをもとに,客観的な視点で分析して考察を記したことにあります。おそらく。
データの収集は,ただ取ればいいというものではありません。条件を揃えつつ周期的に採取し,十分な量のデータセットとして集計できる必要があります。
教諭だけが集まる「研究大会」にあるような,アンケートや主観の多い取り組みでは,今回のような評価は受けられなかったに違いありません。
たいへん泥臭い話ですが,客観的な分析には,エクセルのスキルが欠かせません。
今回,当該教諭にはごくごく基礎からエクセルを学んでもらい,さらには基本的な統計処理について勉強してもらいました。
ちょっとおかしな話ですが,このあたりのレクチャーが私の共同研究者としての仕事。
受賞することを目的としてもいけませんが,せっかくやった研究は,研究協力者(被験者)のためにも,しっかり分析して外部からの評価を受けることも重要かと思います。
研究を続けるモチベーションにもなりますし,評価を足がかりに研究費を取得しやすくなります。さらには,あらたな共同研究者と出会える可能性が高まります。
今回の結果をもって地方の一教諭でも,きちんとした学会でも受賞できることが証明できました。
これからも,教諭だけの集まる研究大会にとどまらず,研究ド真ん中の世界にも挑戦してほしいものです。
きっと,その結果が特別支援教育の底上げにつながると信じています。