「番田メソッド」の維持問題
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ペンマウスによる「番田メソッド」は,番田くんの生活を支える大切なパソコン操作方法です。
このペンマウスは,光学センサで移動を検知し,クリックはペン先の押し込みで実現する単純なマウスです。
昨今のペン式ポインティングデバイスは,ワコムに代表されるペンタブレットで,感圧式の高機能なもの。
このペンマウスは圧力センサはなく,単純なオンオフのみ。
だからなのか,今では絶版になり手に入りません(入りにくい?)。
その番田くん,南部は盛岡に住みます。
そっか,もう27歳か。番田さんですね。
はじめて会ったのは2012年の12月のこと。
盛岡市北部の四十四田ダムのほとりにある「子ども病院」に住んでいました。
24歳なのにね。
でも,これが青年の重度障害者を取り巻く現状の一端をあらわしています。
この当時,県外に番田さん(←違和感あり)を知る人もほとんどおらず子ども病院の片隅でひっそり暮らしていました。
今ではメディアの露出も多くなりましたが。
ただ,当然ながら基本的なケアが変わることなど無く,日々の生活に変わりはありません。
日常生活のほとんどをパソコンの前で過ごすのは,彼の対外的なコミュニケーションを維持するのはパソコンだけだからです。
パソコン操作は「番田メソッド」によるもの。
今は絶版のペンマウスとATOKのソフトウェアキーボードの組み合わせ。
メリットはマウス同等のポインティング自由度の高さ。
デメリットは,ドラッグにクリックロックを必要とする点と,ペンマウスの代替品がないということ。
代替品がないというのが,現在最大の困難です。
去年11月には,スマホを使いたいということでオリジナル機器を試作してみたりしました。
もちろん,ワンキーマウス&Andoroidスマホ という定番の組み合わせもアリなのですが,番田メソッドの自由度の高さは圧倒的。
スイッチ操作だけで行うワンキーマウスとは比べるまでもありません。
これまで,こんなことをしてきました。
下の動画は,スクロール機能をスイッチで代替する機器を操作しているところ。
うーん,操作対象が2つになるのはちょっと面倒ですね。
スマホ操作は自由にできたのですが。
その他,いくつかの機器を検討しましたが,番田メソッドに勝るものはなく現在に至ります。
昨日(2016年8月17日)の状況はこんな感じ。
相変わらずすばらしい自由度。
まずは,ペンマウスの代替品がたくさん手に入ればいいのですが,お持ちの方はいないでしょうか。
メーカーには問い合わせていますが,どうやら在庫がないようです。
USのAmazonには在庫がありますが,日本への発送ができないようです。
困ったものです。
まったく別の機器で同様の操作ができるのならそれもアリでしょう。
光学式センサでの移動検知ですから,要素部品をうまく組み合わせれば使えるはずです。
メンテナンスなどをきちんと保証してあげれればですが。。。
なお,番田さんの別の大きな希望としては,「スマホを操作したい!」があります。
外出時には便利ですからね。
周知の通り,Android ならマウスが接続できるので,おおよその操作ができます。
ただし,Android にはクリックロック機能がなくドラッグができません。
そのため,スワイプ操作が行えず,十分な操作性が実現できないのです。
以上,まとめますとこんな感じです。
<番田さんのパソコン・スマホ操作の問題>
- 主力機器ペンマウスの予備が手に入らない!
今あるものが消耗したらパソコンが使えない(T_T) - 外出/移動時に使いにくい
アーム一式が大ぶりになる
振動があると使えない - ドラッグができない
Windowsではクリックロックで問題なし
Androidスマホではクリックロックができないためスワイプできない
私も盛岡にいればちょくちょく試験しながら新しい方法を模索できますが,出雲国⇔南部盛岡 では。。。
何か,いい解決方法はないものでしょうか。