すぐに使えるスマホ用アーム一式
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「みんなでつくるバリアフリーマップ」のデモとして,車いすに乗りながらスマホを使うシーンを撮ったことがありました。
具体的な製品名を知りたいという要望がありましたので,写真中のアーム一式についてお知らせします。
購入の利便性を考慮し,すべて Amazon 調達できるものを選定しました。
繰り返しの使用における耐久性を担保するために,プロ用のカメラ機材を流用しています。
構成部品は,大きく分けて以下の3つ。
- クランプ
車いすのパイプに取り付けるための部品 - アーム
使いやすい位置に固定するための部品 - ホルダー
スマホ等を保持するための部品
クランプ
ほとんどの場合で「Manfrotto アクセサリー スーパークランプ 035」(約4,000円)があれば大丈夫です。
耐荷重15kg,パイプや板に固定できるクランプです。
車いすの場合は,パイプフレームに 10cm ほどの余裕があれば取り付け可能です。
堅牢な車いす用テーブルにも取り付けできます。
アーム
「Manfrotto アクセサリー バリアブルフリクションアーム カメラブラケット付き 244」(約19,000円)が便利です。
耐荷重は3kgですので,タブレットや軽いノートPCの保持もこなします。
特徴としては,ひとつのノブで3箇所の調整ができる点にあります。
使用者本人のみならず,支援者にとってもたいへん都合の良い機能でしょう。
やや重いのが難点ですが,その堅牢性は他のアームとは比べるまでもありません。
“ブラケット” というのはアーム(下の写真)の上端に付いている部品です。
カメラで使う三脚用ネジが付いており,三脚穴のあるアクセサリなら何でも装着できます。
長さが足りない場合は「HAKUBA 延長ポール HCS-2」などで延長するといいでしょう。
安価なアームとしては「Manfrotto アクセサリー シングルアーティキュレテッドアーム 2段 カメラブラケット 196B-2」がありますが,位置の微調整が面倒になりますし,堅牢性もずっと劣ります。
決して悪い製品というわけではなく,重度障害者向けとしては意思伝達装置のスイッチ保持アームとして広く用いられています。
その他「Manfrotto アクセサリー ヘビーデューティフレックスアーム 237HD」のようなフレキシブルアームもあります。
揺動に弱いアームですが,ベッドサイドで使う際には便利でしょう。
ホルダー
三脚穴のあるスマホ用ホルダーであれば何でも構いません。
日常の使い勝手のほとんどは,クランプとアームによって決定されます。
おすすめとしては「iPhone6 plus 対応! iphone & Smartphone Holder」(約1,200円),「シンプルなスマートフォン用三脚マウント」(65~800円)です。
クランプやアームに比べて安価ですし,直接手に触れる部分ですので,いくつか実際に試してみて自分に合うものを使うといいでしょう。
タブレットを使いたい場合は,三脚穴対応のタブレット用ホルダーが必要です。
タブレットはサイズがさまざまですので,ホルダーの対応する大きさをよく確認して購入しましょう。
以上です。
総額24,000円ほどの投資になりますが,スマホを滑り落とすこともなくなりますし,片手でスマホを保持することから解放され,操作に集中できるようになります。
ぜひ,お試しください。
*以前,「機器固定に使える便利品」「車いすにスマホを固定する方法」として掲載した内容と重複しますが,スマホホルダーについては新製品も出ているようですので一部リファインします。
筋ジスの車いすユーザですが、
パノラマ写真撮影用のカメラの電動回転台を流用して
電動で物理的にスマホの画面を回転させるスタンドを
作ろうと目論んでいます。
それは面白い試みですね!