人生はドラクエだと思った練馬の夜

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それに遭遇する確率はどうしようもなく低いのに,あたかもそれを選んだかのように,一見不幸な条件を人生に組み込んで生きている人々がいます。難病・珍しい障害や家庭の境遇などがそうでしょう。私も,年齢にしてはなかなか重大な病気になりましたし,人生はどうなるかわからないということを体感しています。

通学していた高校に近いシェアハウス(オリィくんも在住)での変人たちの集いに参加しました。そんな練馬での夜(2018年6月24日),おそらく私が一番まっとうだと思いました。

この会の音頭をとったのは,超レアな心臓病をかかえるTKくん14歳とそのお母さん(最初の写真の中央)。TKくんはシェアハウスに月の半分は居候しており、半分は芦屋の実家にくらしているそうです。TKくんの病気もレアなら、お母さんの出産エピソードもすごかった。。。

麻酔にアレルギーのある体質だったようで,なんと帝王切開を麻酔なしでやったそうなのです。そうして生まれたのが,超レアな心臓病をかかえるTKくん。見た目ではわかりにくい病気なので,本当は車いすが必要なのに制度で買えなかったり,養護学校での扱いも初めてのケースでたらい回しになったりで,社会制度の谷間をひた走ってきました。この半年で,オリィくんとも出会い,変人たちの輪に入り人生が急展開しているTKくん親子です。

正直,この会自体の目的もわかりません。ただし,人生を楽しんでいる人たちがほとんどだということは確かでした。実際,人生はそれだけでいいのかもしれません。

私以外にも,がん患者さんの幡野さんがおり,今ではそれをカミングアウトして手広く活躍されているようです。大泉親子(下写真)はこの世界を自前のフィールドアスレチックにして遊んでます。

その他,「地球が家」というホームレスや,知っている人は知っているうんちマンも。やたらマッチョな女性占い師、まんが家アシスタント、舞台芸人、東京ミッドタウンに住むお金持ち、NHKディレクターやフリーカメラマン、職種も何もかもバラバラで,一般的なくくりでは共通項ゼロ。もはや,人間であることしか共通点はありません。この地球上をフィールドにして,自由に生きているということ以外は。

もちろん,各人さまざまな困難を抱えて,苦労していることもあるでしょう。それらも,自分をレベルアップさせるためのミッションとして考えればドラクエみたいなもの。いきなりレベル50ではつまらないでしょう。素手のレベル1から始めるから面白いわけでして。そして,ほんとうのドラクエのように,さまざまな「職業」の仲間を集めて旅を進めたいものです。「戦士」だけのパーティーではいけませんよね。

人生は一種のロールプレイングゲームだと思えば,根本的な不幸などは実はありません。そのものの捉え方でどうにでもなります。うまくレベルアップためのイベントに使ってしまえばオッケー。私の病気だって,人によっては自殺レベルかも知れませんしね。イケないのは,都合が悪いからといっていきなりリセットボタンを押してしまうこと。自殺してしまうこと。

つまるところ,どんな境遇にあっても,クサらないで生ききること自体が重要なのでしょう。いずれ死にますし,本来の自分を偽って常識人のカワをかぶりながら生きていてもつまらないですよね。変人たちが集う練馬の夜で思ったたったひとつのことでした。

いやー,それにしてもこんなメンツをそろえられるオリィくんはすごい。

 

 

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