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EyeMoTは、重度障害児・者の支援アプリケーションとして、多くの特別支援学校や療育現場で使われています。遊びを通して視線入力やスイッチ入力を練習できます。特別支援学校の授業で活用したり、おもちゃなどを動かして日常生活をより楽しくしてくれます。さらには、重度重複障害があっても、根気よく使うことで認知機能を改善する効果もみられます。
この度、利用者と開発者を交えて、岩手県立大学アイーナキャンパスにてEyeMoTと視線入力に関連したミニセミナーを開催することになりました。重度障害児・者の関係者で、ご都合のつく方はぜひお越しください。きっと、今後の療育や教育のヒントになります。
去年9月には同様のセミナーを仙台市内にある東北福祉大学キャンパス、12月には山形県立ゆきわり養護学校で行いました(下写真)。それぞれ約50名が参加し、各種事例発表を聞き、実際にアプリを体験しました。参考のため、参加者の感想を一部掲載します(本ページ下端)。




実施概要
日 時:2025年05月10日(土曜日)
13時00分 ~ 16時30分
場 所:岩手県立大学アイーナキャンパス学習室1
岩手県盛岡市盛岡駅西通1丁目7−1 いわて県民情報交流センター7F
共 催:岩手県立大学ソフトウェア情報学部 伊藤史人 / チーム愛もっと
内 容:セミナー・事例発表・EyeMoT等体験会・機器展示 および 質疑応答
参加費:無料
問い合わせ:ito_f@iwate-pu.ac.jp (伊藤)
申し込み
申込みフォーム (Googleフォーム)
講師
- 伊藤史人(岩手県立大学教員)
- 菅原大(理学療法士/宮城県)※参考1・参考2
- 三浦弘子&桜子(当事者親子/宮城県)
- 遠藤麻里&佐藤隼人(養護学校教員/山形県)
- 佐々木晴美&滉太(当事者親子/岩手県)
- ほか調整中
プログラム(予定)
13時00分 開会のあいさつ
13時40分~ EyeMoTとは?/EyeMoT体験会(伊藤ほか)
14時30分~ 事例発表(菅原・三浦&佐藤・遠藤・佐々木)※下記参照
※実演も適宜行います
16時00分~ 質疑応答(講師全員)
16時30分 閉会のあいさつ
事例発表(予定)
- EyeMoTでつなぐ意識の架け橋 〜遷延性意識障害の妻と視線入力の取り組み(菅原大)
- 肢体不自由児を中心とした 授業でのEyeMoT活用事例(遠藤麻里)
- 私にもデキタ視線入力 〜EyeMoT活用を通して〜(三浦弘子&桜子)
- アイモットから広がる世界(佐々木晴美&滉太)




問い合わせ
ito_f@iwate-pu.ac.jp (伊藤)
山形ミニセミナー(12月)の感想
- 視覚入力のことについて全く実践例を知らなかったので、色々な活用や効果があることに驚きを感じました。言葉で意思表示できない児童生徒のできるを可視化できることは、様々な効果がある為、授業の幅が広がると感じました。とても勉強になりました。
- 使用目的にフォーカスした講義でしたがこのテクノロジーは障がい者のアセスメントに活かせると思いました。ありがとうございます。
- 初めてEyeMotについて知り、やってみたり実際の話を聞いて、支援でぜひ使いたいと思いました。本当に有意義な濃いセミナーでした。事前のメールの案内、当日の対応もとても親切であたたかく大変良かったです。
- 「環境が本人のできることを狭めているのではないか。」という話が印象に残っております。教員は児童生徒が「できる」ことを求め、必要以上の支援をする傾向にあります。本人ができる環境を整えて見守ることも、場合によっては必要であると多くの先生がたに知っていただきたいです。
- 最後に、このような貴重な機会を無料で行っていただき大変ありがたく感じております。伊藤さんを始め、ゆきわり養護学校の先生方、ご講演いただいたみなさんに改めてお礼申し上げます。
- わからないだろう、追視はできないだろうと決めつけ支援につながらず生活の質が低下したままの人たちがたくさんいる事が想像できた。
- 適切な機器を使うと、思っている事が伝えられ伝わるということが可能となり日常生活の一部になってきている事がわかった。IT関連はどんどん進化していくので、10年後はもっと一般的に簡易になっていくんだろうなと期待しながら聞かせていただきました。
- 普段、だんだん症状が悪くなり、視線入力を使わざるを得ない状況になってしまう難病患者さんを見てきました。今回セミナーを受講して、ほとんど反応が認められないと思われていた子供たちがEyeMoTを使い、自己表現できるようになるのを拝見して、視線入力の可能性に感激しました。眼球の動きが悪くなり視線入力でも難しくなると、脳波や生体電位を使った意思伝達装置をつかう難病患者さんがいます。なかなかうまく使いこなせない状況ですが、今後、EyeMoTとこれらの機器がうまく連携できるようになれば、もっと可能性が広がるのではないかと期待しています。頑張ってください。
- 福祉の政界では特に反応が分かりにくい、成長や進歩・改善が可視化されていない。結果、取り組みが効果的なのか図りにくいという側面があります。伝わる、周りが変わる、もっとやりたくなるのサイクルで発達が進むのは楽しい、嬉しいことが多いと感じました。開発側、教育の場とたくさんのご苦労があると思います。受講して、視線入力に限らず、これから概念を変える未来があるかもしれないと感じました。でもそれを支えるのは周り努力、思いだとも感じました。
- すばらしいセミナーありがとうございます。視線入力デバイスがあると知っていましたが、単純に文章作成ツールとしか思っていませんでした。しかし、このセミナーで重度障害者の「意識の可視化」に使われ、これが「周囲の見方そのものを変える」ことに「真の価値」があるのだと気付かされました。大きな驚きと感動、学びを得ることができました。参加してみて自分の中でイノベーションが起きました。開催事務局ご苦労さまでした。すばらしいセミナーでした。ありがとうございました。
- 伊藤先生も、全ての人に視線入力が適していると捉えていらっしゃるわけではなく、その人その人に適した支援機器について助言されていたことが印象的でした。視線入力を活用する目的として、アセスメントとしての活用について語られていました。その方がどのように見えているのかが客観的に理解でき、周囲の人の関わりが変わっていくことの重要性を感じました。担当された先生方、お忙しい中、準備と当日の運営、お疲れ様でした。大変勉強になりました。
- 校内の回覧で視線入力の本を目にし、どんな機器なのか興味をもっていたところで、話を聞けるとてもいい機会でした。機器の操作をきっかけとして周囲の反応が変わって、さらに本人も変わっていくという経過がとてもいいな思いました。様々な立場の方からのお話が聞けてとても有意義な時間を過ごすことができました。伝えること、表出することをあきらめさせてはいけない、そこを助けるツールのEye Motの良さを職場の仲間と共有して実践に繋げていきたいと思いました。
- 伊藤先生をはじめとするたくさんの先生方やご家族の実践をお聞きできて大変有意義な時間となりました。本当にありがとうございました。実践やお話を聞いて、自分が担任しているお子さんのこんな場面で使えるかもしれない!というのがつかめてよかったです。"知ってはいましたがアプリ、EyeMoTを活用して現場での実際を知ることができて勉強になりました。また、アセスメントツールとしてどのような目の動きをしているかを知ることでわかっていることを可視化することにつながると知れました。私の立場でどうやっていけるのか考えるきっかけになりました。
- 仙台に続いての参加でしたが、担任する子ども達の可能性をたくさん感じる研修でした。ありがとうございました。桜子さん、お体の具合はいかがでしょうか?今回も素敵なお土産をありがとうございました。本格的な冬が始まりましたので、先生方、どうぞお身体に気をつけて下さい!
- 体験の時間がもう少しあれば良かったと思いましたが、いろいろな立場の方のお話を聞くことができ、コミュニケーションの手段として、学習場面で活用してと利用できることが分かりました。またこのような研修の機会があれば参加させていただきたいです。ありがとうございました。
仙台ミニセミナー(9月)の感想
- 学校で活用していますが、学校のパソコンの設定をするまで2年かかっていました。それは県のパソコンにいろいろなしばりがあるからです。家庭のパソコンならばすぐに取り込める、設定できるのは分かります。あとは毎日やりたいのですが、4人の児童を2人の担任で担当していて、寝たきりに近い児童と独歩ができて話せる児童がいるクラス編成なことが、いいようで難しいです。学校でお願いしますと保護者から言われますが、家庭でもやってほしいなぁと思うのが本音です。ありがとうございました。
- 「見えていないだろう」と言われているお子さん等が、現在の勤務先にも、過去にもおりました。その方たちにも可能性があるのだと知り、ハッとする思いでした。医療の切り口とは、違うかかわり方で、多くの方への希望の光となられているおり、数ある代替コミュニケーション機器の中の一つとして、皆さんに周知してほしいと感じます。ACCの選択肢の中でも楽しみながら、次のステップを目指せることの可能性が感じられました。ありがとうございます。
- 伊藤先生、お会いできて嬉しかったです。ありがとうございました!セミナー後、周りの方へ伝えてみると、「視線入力装置の存在は知っていたけど、セミナーを見つけられなかった!」という声が多数ありました。SNSをやっていない方には情報が届かないようです。もし良かったら、私の方で病院や児発に張り出しをお願いしますので仰ってくださいね。今後ともよろしくお願いします。
- 実際に使われている方からのお話しを聞けて、とても勉強になりました。体験も、セッティングから分からない部分が多かったので、教えていただけて良かったです。今度は事業所で取り組んでいる所の事例も聞いてみたいな、と思いました。このようなセミナーをぜひまた東北で開催してください。
- セミナーに参加させて頂きありがとうございました。普段は知ることのできない情報を沢山知ることができ、とても貴重な時間でした。
体験時、目線を固定するのがこんなに難しいのかと気づきました。こういった機械が必要な人の元にわたるように身近な人から情報を伝えていこうと思います。 - かつて支援学校に勤務していた者ですが伊藤先生の歯に衣着せぬお話には共感するところが多々ありました。現場では、給料をもらっていてもできない現実は沢山ありますが、伊藤先生のご意見に共感できる支援者が一人でも多くなれば、と願っています。何より、桜子さんが健やかに成長し、ご家族とともに生き生きと日々を過ごされていることを嬉しく思います。ご本人達の努力と多くの方との出会いの賜物ですね。実のあるセミナーに参加させていただきありがとうございました。何よりも、ご家族の方の熱意を強く感じた時間でした。私も授業でEyeMoTに取り組むようになって、担任するお子さん(生まれたときから学校に隣接する病院に入所しているお子さんです)の可能性や感情を感じられるようになってきました。それをどのように主治医や病院関係者に伝えていけばいいのかが、自分自身の課題と感じさせられました。実践例をたくさんお聞きすることができて、大変勉強になりました。お忙しいところ、ありがとうございました。
- 研修ありがとうございました。医療を超えた視線入力の可能性に感動しました。伊藤先生のお話も大変分かりやすく、特に「支援者が変わる」の言葉が印象的であり、時間があっという間でした。私は相談員という立場上、直接支援に関わることは無いのですが、ご家族への情報提供などに活かしていきたいと思います。
- 20歳になった桜子さんに再会できて感激です。EyeMoTを使うことによって桜子さんが自分から積極的に動こうとしているのがわかりました。今後、自分の気持ちを表現し、それがまわりの人たちに伝わる喜びを感じることが増えれば、桜子さんの世界がもっともっと広がっていくだろう思いました。みなさんがチームになって、桜子さんをサポートしている様子を見て、私もとてもうれしかったです。
- 先日は、大変貴重なセミナーに参加でき有意義な時間でした。現在、就学前の親子への療育を仕事として取り組んでおりますが、お子さん1人ひとりの可能性を広げられる支援者でありたいと感じたセミナーでした。ありがとうございました。
- とても参考になりましたし、よしやってみるぞ、ということで自身の勉強を本格始動する大きな原動力になりました。検索すれば分かるのかもしれませんが、EyeMotの各ゲームを「その人用にカスタマイズ」する(映像や動画、BGMなどを本人の興味関心に合わせて選定する)やり方というか素材の入れ方について、各種設定項目で気を付けるべきこと、実践記録の効果的な蓄積の仕方…等、初心支援者向けの具体的な研修や資料があるとさらに嬉しいと思いました。
- 視線入力を始めてみたい!と思っても、どこから取り組んだらいいのかがわからず、今回のセミナーに参加させていただきました。実際使用している方のお話を聞くことができたり、セッティングやゲームなどの体験もできて、より身近なものに感じることができました。
ありがとうございました。 - 見えているのかな?こちらの声が届いているのかな?と介入に悩んでいましたが、EyeMoTを使用し、見てるね、追視できるね、ルールがわかってるね、と担当している方の可能性を本人、介入者と共有できたことで、周囲の関わり方が変化しました。本人も応じるように、見えている…?だったのが、徐々に通りすがりの人を目で追ったりと、普段の表出に変化もでてきました。
- 登壇された方々や、参加されていたみなさんのお話しを聴きながら、可能性に気づくことで、当事者の世界が拡がっているんだなと改めてEyeMoTのもたらす『みえていることがわかる』ことの力を感じました。
- 伊藤先生のご講演をはじめ、事例発表や機器展示、アート集から、能動的な活動展開への刺激をもらい、大変勉強になりました。
アンケート回答が遅くなり申し訳ありませんでした。仙台でセミナーを開催していただきありがとうございました。 - 自分がまだ試してない事例を聴くことができて、参考にしたいと思います。体験会をメインとした企画があるとうれしです。当事者や教員など様々な立場からの発表があったことで、とても参考になる研修会でした。また、機器の体験もできたことでより身近に感じられ、活用意欲が高まったと思います。大変貴重な機会をありがとうございました。また機会があれば、東北でやっていただきたいです。可能性を信じてチャレンジしていこうと思います。可能であれば定期的に開催していただき、スキルアップしていきたいです。