【すぐできる!】視線で動く車いすの作り方
Views: 452
「視線入力で車いすが動かせたらなあ」と思う人は多いことでしょう。
すでに、いろんな人が試作しており、その動画を観たことのある人も少なくないのではないでしょうか。
ただ、それを見て「一体、どうやってるの?」「買えるの?」または「すぐに手に入るの?」と感じたかもしれません。
実は、市販品を組み合わせるだけで、簡単に実現できてしまうのです!
用意するもの
- BigSmileLoco (株式会社るーと) ASK *小さい車いすの場合は、SmileLocoでもオッケー
- 視線入力ポータブルセット
- フリクションアーム(マンフロット) 約26,000円
- アームのクランプ(マンフロット) 約5,600円
- ノートパソコンホルダー(サンワサプライ) 約3,000円
- アイトラッカー(Tobii) 約40,000円
- Windows PC 手持ちのものでオッケー・あまり重くないもの(1.5kg以下程度)
- 車いすテーブル(固いもの)
- EyeMoT ボックス 4ch版(みやびProject) 11,000円
- オーディオケーブル 4本必要
- EyeMoT ボックスアプリ(ポランの広場) 無料
- Webカメラ 手持ちのものでオッケー・広角のものがよい
- テープ カメラをPC等に固定するために利用
- 愛情
設定
EyeMoTボックス と Webカメラを取り付けてから、EyeMoTボックスアプリを起動してください。
① イラストカードの設定(図A)
EyeMoTボックスアプリの「イラストカード選択」機能で、4パネルの設定をします。
上下左右のような矢印のイラストを入れるといいでしょう。大事なのは、上(前)下(後)左右の「No.」と、EyeMoTボックスの「No.」の連動を理解しておくことです。
図Aの例では以下のようになっています。色と移動の組み合わせは、BigSmileLocoで決められており、コントローラーのボタンの色にもなっています。コントロールケーブルにも色のリボンが付いています。
方向の設定と色
- No.1 上(前 進) 赤
- No.2 右(右回り) 緑
- No.3 左(左回り) 黄
- No.4 下(後 進) 青
不意にプリセットが変更されないように、画面の左右端にあるスクロールボタンは無効にします(図C)。「連続入力」は、デフォルトではオンになっています。オン・オフによってどんな動きになるかは、試して確認してください。
② コネクタの接続(図C)
BigSmileLocoのコントロールケーブルの前後左右コネクタとEyeMoTボックスのコネクタを合わせます。上記①の「方向の設定と色」を参考にしてください。
接続は、EyeMoTボックスに付属しているオーディオケーブルです。数が足りない場合は、市販品で問題ありません。
上の写真では、EyeMoTボックスとPCが接続されていませんが、実際はUSBケーブルで接続します。EyeMoTボックスやケーブルは走行の邪魔にならないようにしましょう。
二股のコネクタが同梱されている場合は、手動のボタンコントローラーと同時接続が可能です(図D)。支援者がコントローラを操作できるようになります。ただし、視線操作がキャンセルされるわけではないので、思わぬ動きには注意は必要です。
③ 背景の設定(図E)
画面の背景をWenカメラ映像にします。ノートPCで死角になっている部分をカメラ映像で代用します。Webカメラの固定位置は、前方が見えるようになっていればオッケーです。
④ 動作モードの設定
動作モードは、まだ慣れないうちは「マウスオーバー」がおすすめです。パネルの動作を「タイマー1s」にすると、パネルを見たときに1秒だけ動きます。一度にたくさん動くことがないので、比較的安全に試せます。
このあたりの動作は、いろいろ試してみてください。場合によっては「注視」がいいかもしれませんね。
以上、特別な工作やプログラムを組むことなく「視線で動く車いす」ができあがります!
設置
設置は、以下を参考にしてください。
WebカメラはPCの天板に貼り付けています。
なお、ストレッチャータイプでも設置可能ですが、クランプを取り付けるフレームを探すのが大変かもしれません。強度のないステーなどには付けないようにしましょう。
注意すること
視線入力・EyeMoTボックス&アプリの基本的な動作を理解したうえで取り組みましょう。
いきなり、当事者に操作させずに、まずは支援者が試用して動作が正常であることを確認してください。
パネルの上下左右で、しっかり前後左右の動きになっていることが確認できればオッケーです。